私が甲状腺クリーゼという激しい症状に見舞われて取手の協同病院に緊急入院してから一ヶ月が過ぎようとしている。
一ヶ月経過・・・
あっという間に過ぎ去っていったような気がする。
甲状腺クリーゼとは、甲状腺の具合が悪いまま放置したり激しいストレスを受けたりしたときに、激しい動悸、発熱、めまいや吐き気、意識障害などが起こり時に命にかかわる重大な事態をもたらすというもの。
3月22日早朝、それまで長いこと続いていた高熱にうなされてしまいたまらまなくなり、おととに頼んで守谷の医師会病院の夜間診療所に連れて行ってもらった。
熱を計ったり先生の診察を受けてから個室で点滴を受ける事になったのだけど、最初こそ意識があったもののその後の事が途中途切れ途切れでしか記憶にないというほど意識障害を起こしていたらしい。
おととの話によれば何やら意味不明のうわ言を口走ったり、腕に付いている点滴の針を抜こうとしたりしたらしい。
診療所で結局原因がつかめないために取手の協同病院に救急車で搬送される事となった。
意識が途切れかけたとき、うっすらと目が覚めたら救急車の中だった。
救急救命士の方から「大丈夫か?」と声をかけられたのは覚えているのだけど、その後一切の記憶が無い・・・
それから病院に着いて様々な検査を受けたりした話は後日おととから聞かされた。
最初は髄膜炎や脳炎を疑われてMRIの検査や髄液を採取して検査が行われた。
このときちょっと目が覚めた私は、病室に3人ほどの先生が来られていたのを記憶している。
髄液の採取のときにかなり激しく抵抗したらしい。
そして気が付いたら翌朝だった。
体はあちこちが痛むし高熱にうなされて思うように動かすことが出来ずひたすらうめき声を上げていた。
担当の看護師さん、相当ご苦労されただろうなぁ~(--;)
そしてその日の夕方になってようやく私の具体的な症状名がはっきりすることとなった。
検査結果は甲状腺機能亢進症、それもクリーゼを起こしていたかなり重篤な状態だったと。
その日の夕方にはかなり意識もはっきりしてきて先生の説明を聞くことが出来たのだけど、先生から「助かって良かったですね」「甲状腺の腫瘍とか癌ではありませんでした」との言葉を聞いて「私は本当に危険な状態だったんだ」とそのとき初めて痛感っしたのだった。
入院三日目にしてようやく食事も普通に摂れるようになった。
個室の中にあるトイレも自力で起き上がって使えるようになってきた。
まだ立ち上がって歩くことはままならずなので車椅子での移動だったけど、おととに車椅子を押してもらって病院内の売店に行ったりジュースを買って飲んだりして気分転換が出来た。
点滴が5日ほど続き、6日目にしてようやく針を外してもらうことが出来た。
それから入浴許可も取れたので、看護助手の方に助けてもらいながら体の汗を流すことが出来た。
そして翌日、無事退院することが出来たのだった。
退院しても一週間ほどは体がフラフラ。
甲状腺機能亢進症は体重が一気に減ってしまうという症状が出る。
これはかなり辛かった。
一週間も入院して寝たままの生活が続くと、相当足腰が弱るものだ。
体が安定しないのでと、おととが色々と面倒を見てくれたのは本当に助かった。
あれから一ヶ月・・・・・
クリーゼという危険な状態からの生還。
私も大変だったけど、おとともきっと大変だったに違いない。
普段寡黙な人だからそんなに色々話はしないけど、大変だっただろうなと思う。
月日はイヤでも過ぎていく。
時間はあっという間に過ぎて行き、何だかもううんと前の出来事のような気になってしまう。
でも発症してからまだ一ヶ月、薬を服用してまだ一ヶ月なのだ。
甲状腺の病気はすぐ治るというものではない。
長ければ数年、十年近く薬の服用が必要になる場合がある。
そう焦っても仕方ないのだ。
ゆっくりと、根気良く病気と付き合わないと。
甲状腺の状態については血液検査で解る。
医者に行ったときにでも、「甲状腺についても検査して欲しいのだけど」と言えば検査してもらえる。
通常の血液検査だと甲状腺の検査はしてもらえないので、希望する場合は事前に申し出た方が良いかも。
体がだるいとか食べても体重が減るばかり、めまいや吐き気が続くとか、高熱が出るのが続くとか、とにかく思い当たるふしがあるなら甲状腺の病気の疑いも考えの中に入れておいた方が安心というもの。
甲状腺の症状は他の病気(更年期障害とか消化器系の病気とか・・・)と間違われやすくなかなか見つけることが出来にくいらしい。
私自身も緊急に病院に罹ったけど、検査しても甲状腺の病気と診断が付くまでに時間がかかった。
クリーゼに陥ると命が危険に晒される。
そうならないためにも、早めの検査早めの診察が一番だと、最近は痛切に感じている。
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